「教育費、そろそろ準備しなきゃ」と思って調べ始めたら、学資保険と新NISAのどっちがいいのか分からなくなってしまった……そんな方、多いのではないでしょうか。周りに聞いても「うちは学資保険」「今はNISAでしょ」と意見が分かれて、余計に迷ってしまいますよね。
実は、この2つは「どっちが得か」で比べるよりも、「わが家は何を大事にしたいか」で選ぶほうがすっきり決まります。この記事では、学資保険と新NISAの違い、それぞれの注意点、家庭のタイプ別の向き不向きを整理しました。
※制度の内容は2026年10月時点の公的な情報をもとにしています。最新の内容は金融庁などの公式情報で確認してください。
学資保険と新NISAはどっち?先に結論から
結論からお伝えすると、選ぶ基準は次の2つです。
- 確実さと、もしものときの保障を重視したい → 学資保険が合いやすい
- 増える可能性と、使いみちの自由度を重視したい → 新NISAが合いやすい
学資保険は「保険」、新NISAは「投資で出た利益に税金がかからない制度」です。そもそも仕組みが違うので、どちらか一方が誰にとっても正解、ということはありません。両方を組み合わせるご家庭もあります。

学資保険の特徴と注意点
学資保険の良いところ
学資保険(こども保険)は、入学の時期などに合わせて祝金を受け取れ、満期のときに満期保険金を受け取れる保険です。18〜22歳など、数年にわたって毎年受け取るタイプもあります。
大きな特徴は、もしものときの備えがついていることです。親などの契約者が亡くなった場合、一般的に、その後の保険料の払い込みが免除されます。育英年金(のこされた子どもの教育費として、毎年受け取れるお金)を受け取れるものもあります。
また、払った保険料は生命保険料控除の対象になり、所得税・住民税の負担が軽くなることがあります。
学資保険の注意点・向かない人
一方で、気をつけたい点もあります。
- 祝金や満期保険金の受け取り総額が、払い込んだ保険料の総額を下回ることがあります。契約の前に、払う総額と受け取る総額を必ず見比べておきましょう。
- 加入できる年齢に上限があります。子どもは0歳から加入できますが、上限は12〜15歳程度です(会社によって違います)。出産予定日の140日前から扱う会社もあります。
- 受け取る時期が決まっているぶん、「途中で使いみちを変えたい」「必要なときだけ引き出したい」という柔軟さを求める方には向きにくいです。
新NISAの特徴と注意点
新NISAの良いところ
新NISAは、2024年から始まった制度です。日本に住んでいる18歳以上の人が口座を開けます。主な内容は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| つみたて投資枠 | 年間120万円 |
| 成長投資枠 | 年間240万円 |
| 非課税で保有できる上限 | 合計1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで) |
| 非課税で保有できる期間 | 無期限(制度は恒久化) |
売却すると、翌年以降に、売った商品の取得金額の分だけ枠が復活して再利用できます。つまり「必要なときに売って教育費にあて、余裕ができたらまた積み立てる」という使い方ができるんです。
使いみちが決まっていないのもポイントです。教育費として使わなかった分を、そのまま老後の資金に回すこともできます。
新NISAの注意点・向かない人
- NISAで買う投資信託などは値動きがあり、元本割れの可能性があります。入学など「使う時期」にちょうど値下がりしていることもあります。
- 現在は18歳以上が対象なので、子ども名義では使えません。教育費のために使う場合は、親の名義の口座で積み立てることになります。
- 学資保険のような「契約者に万一のことがあったときの保障」はありません。保障は別の方法で考える必要があります。
- いつでも売れるぶん、つい別の用途に使ってしまいそうな方は、ルールを決めておかないと教育費として残しにくい面があります。

子ども向けのNISAが2027年から始まる予定
「子ども名義では使えないの?」と思った方に、知っておいてほしい動きがあります。
令和8年度(2026年度)の税制改正で、つみたて投資枠の対象年齢をなくし、0〜17歳も使えるようにすることが決まりました。2027年1月以降に始まる予定で、子ども向けのNISA(通称: こども支援NISA)などと呼ばれています。
- 子どもが0〜17歳の間は、年間投資枠60万円、非課税で保有できる上限600万円
- 12歳以降、子どもの同意を得た場合に限り、親権者などが払い出せる
- 18歳になると、18歳以上向けの制度に移る
12歳より前には払い出せない仕組みなので、中学受験の費用など、早い時期に使うお金の準備には合わない可能性があります。
なお、こちらはまだ「予定」の段階です。始まる時期や細かいルールは、金融庁や金融機関の最新の案内で確認してくださいね。
家庭のタイプ別|学資保険と新NISAの向き不向き
学資保険が合いやすい家庭
- 受け取る金額と時期が決まっているほうが安心できる
- 契約者にもしものことがあったときの備えも一緒に用意したい
- 手元にあると使ってしまうので、引き出しにくい形で貯めたい
- 値動きを気にするのがストレスになりそう
新NISAが合いやすい家庭
- 元本割れの可能性を理解したうえで、増える可能性に期待したい
- 子どもがまだ小さく、使うまでに長い時間がある
- 教育費に使わなかった分を、ほかの目的にも回せる自由度がほしい
- もしものときの保障は、別の保険などですでに備えている
両方を組み合わせるという選択肢
「どちらか一方に決めきれない」という場合は、組み合わせる方法もあります。たとえば、必ず必要になる分は学資保険や預貯金で確実に準備し、上乗せしたい分は新NISAで積み立てる、という考え方です。
割合に正解はありません。家計に無理のない金額で、長く続けられる形を選ぶのが大切です。

決める前に確認しておきたい3つのこと
どちらを選ぶにしても、先に次の3つを整理しておくと迷いにくくなります。
- いつ・何のために使うお金か: 大学の入学時なのか、高校や中学の入学時にも必要なのか。使う時期が近いほど、値動きのある方法は慎重に考えたいところです。
- 毎月いくらなら無理なく続けられるか: 途中でやめることになると、どちらの方法でも思ったように準備できないことがあります。
- もしものときの備えは足りているか: すでに入っている保険の内容を確認すると、学資保険の保障が必要かどうかが見えてきます。
3つめは、今の保険を見直すいい機会にもなります。保険の内容がよく分からない、という方は、子育て世帯の保険見直しと無料相談の選び方をまとめた記事も参考にしてみてください。
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まとめ
学資保険と新NISAのどっちが合うかは、家庭によって違います。
- 学資保険: 受け取る時期が決まっていて、契約者にもしものことがあったときの保障がある。ただし、受け取り総額が払い込んだ総額を下回ることがあり、柔軟さは少なめ
- 新NISA: 利益が非課税で、使いみちも自由。ただし値動きがあり、元本割れの可能性がある。保障はついていない
- 子ども向けのNISA: 2027年1月以降に始まる予定。細かいルールは最新の案内で確認を
- 組み合わせ: 確実に準備したい分と、上乗せしたい分で分ける方法もある
「確実さ・保障を重視するか」「増える可能性と自由度を重視するか」を夫婦で話し合ってみると、わが家の答えが見えてきますよ。
それでも迷う場合は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するのもひとつの方法です。最終的な判断は、ご家庭の収入や貯蓄、考え方に合わせて決めてくださいね。


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